むかしむかし、ある小さな村1(に)とてもおしゃれな王様2(が)いました。この王様3(は)毎日、毎日、新しいセーターa[(や).も.と]ズボンb[も.(や).し]靴を身につけ、村中の人達c[(を).が.は]羨しがらせていました。そして、自分が世界d[(で).に.の]一番おしゃれだ4(と)言いふらすのでした。
ある日、二人 e[(の).×.が]仕立屋5(が)王様の所f[(に).で.は]やってきて、「私達は世界で一番腕のいい仕立屋です!」と王様に言いました。そう聞いた王様は、「わしは世界で一番、おしゃれなのだ。ぜひ、このわし6(に)似合う、世界一、きれいな洋服を作ってくれ。お金はいくらg[も.(でも).か]払うから。」7(と)仕立屋8(に)頼みました。仕立屋は「私達の作る服は、誰9(に)でも見えるという物ではありません。本当のおしゃれ10(が)分かる人にh[だけ.(しか).は]見えないのです。王様、大丈夫でしょうね!」11(と)答えました。でも、本当は、この人たちは洋服12(が)作れないのです。実は、この仕立屋はねずみだったです。そうとは知らない王様は、「このわしi[(に).は.を]分からないおしゃれj[とか.(なんか).や]ある、k[(ものか).もんだ.からし]。今すぐ、洋服を作ってくれ。」13(と)、命令しました。
ねずみの仕立屋は、早速、王様14(に)針と糸をもらい、毎日、王様の「洋服作り」l[(に).で.を]励むことになりました。王様m[は.(が).の]洋服を身に来ると、「素晴らしいでしょう、だくさんきれいな色n[(が).は.の]あって!」とねずみ達と言うのでした。でも王様には、何o[か.(も).が]見えませんでした!自分は本当のおしゃれp[(が).を.に]分からないのだろうか15(と)不安になりました。けれども、そんなことq[(を).が.は]この仕立屋16(に)知られてはいけないと思い、「ああ、とってもきれいな服だr[(ぞ).わ.わね]。」と答えるのでした。
そうして、一週間が過ぎました。ねずみの仕立屋は、「王様、やっと洋服17(は)出来ました。どうぞ、今すぐ、お召し18(に)なってください。」と、とても誇らしげに、王様に言いました。
「とってもよくお似合いですよ!」
「色とりどりで、なんと素晴らしい洋服でしょう!」
「本当におしゃれs [(が).は.を]分かる人にt [は.だけ.(しか)]見えないんです。」
王様は王様で、おしゃれ者としての誇りu[(に).を.は]傷を付けられては大変19(な)ばかりに、「ああ、素晴らしいv[わね.(ぞ).のよ]!本当にきれいだぞ」と何度20(も)答えるのでした。でも、本当は、王様は、裸だったのです。
この日、村21(に)はパレード22(が)あり、王様は、その一番前23(に)歩くこと24(を)しました。「このきれいな服をよく見るがいい。」と言いたそうに、胸を張って歩く王様を見て、村人達は「とてもきれいなお召し物ですね。」と口を揃えて王様に言いました。王様の気分を損ねてはいけないからです。すると、突然、そこ25(の)小さな子供26(が)やって来て、「どうして王様は、裸w[なの.なんだ.(だよ)]?」と聞きました。それを耳27(に)した大人達は、その子供の耳もとで「もう一度言ってごらん。」と静かに言いました。子供は、今度は、大きな声28(で)、「裸だよ、王様は!」と言いました。そして、みんなが見ると、やはり王様は本当に裸でした。みんな、大声で笑いこけました。王様も、やっと気29(に)つきました。ねずみの嘘を信じて、こんな事になってしまったことx[に.(は).を]でも、王様は、どうすることy[が.(も).は]できません。パレード30(が)終わるz[まで.(までに).と]裸のままで歩き続けなければならなのでした。 |